はじめに:「もしかして自分ってモラハラしてるかも…」と思ったあなたへ
こんにちは。岐阜県大垣市の心理カウンセラー西村です。
今日、この記事を開いたあなたは、もしかするとこんなことを感じていませんか?
- 「言い方がキツかったかな…」
- 「また相手を傷つけたかもしれない」
- 「こんなこと言うつもりじゃなかったのに…」
そうやって自分の言動に疑問を持ち、「もしかして自分、モラハラしてるかも」と考えていること。
実はそれ自体が、とても勇気のある行動なんです。
“モラハラ”という言葉はよく耳にしますが、いざ「自分の中にあるかもしれない」と向き合うのはとても怖いものです。
でも大丈夫。このブログではあなたを責めません。
この記事の目的は、
**「自分の心の仕組みを知り、よりよい人間関係を築く第一歩を応援すること」**です。
大切なのは、「気づけた今、ここからどうしていくか」。
そのヒントを、一緒に探していきましょう。
第1章:モラハラってどんなもの?——言葉だけじゃない「見えにくい暴力」
「モラハラ」とは、「モラルハラスメント(moral harassment)」の略。
つまり、「道徳的圧力や精神的嫌がらせ」のことを指します。
暴力は「殴る・蹴る」だけじゃない
よくある誤解のひとつに、「DV=殴ること」というイメージがありますが、モラハラは目に見えにくい、言葉や態度による暴力です。
たとえばこんな言動、思い当たることはありませんか?
- 相手の言葉を無視する
- 必要以上に皮肉を言う
- 何をしても「どうせ無理だろ」と突き放す
- 「俺(私)が正しい」と正論で押し通す
- 怒鳴りはしないけれど、責めるような沈黙を続ける
これらはすべて、受け手の心に傷をつけ、相手の自尊心や自由を奪うものです。
支配しようとしていないのに、支配してしまう
モラハラ加害者とされる人の中には、「そんなつもりはなかった」「相手が悪い」と感じている方も多くいます。
でも、無意識のうちに「自分が優位に立たなければ不安」という気持ちが働き、言葉や態度で相手を支配しようとしてしまう場合があります。
モラハラの根っこには、不安・孤独・自己否定感が隠れていることも少なくありません。
第2章:チェックしてみよう。もしかして、これ、当てはまる?
少し自分自身を見つめてみるためのチェックリストを用意しました。
深く考えすぎず、正直にチェックしてみてください。
◆自己チェックリスト(YES/NO)
- 相手が自分の言うとおりに動かないと、イライラする
- 「話し合い」がいつも「言い負かし」になってしまう
- 相手が失敗すると、「だから言ったじゃん」と言いたくなる
- 相手の言い分に「言い返したい」「打ち負かしたい」と感じる
- 褒めるよりも、ついダメ出しや注意を先にしてしまう
- 相手が黙ると「黙ってるから悪いんだ」と思う
- 自分が責められると、とても強く否定したくなる
- 「そんなつもりじゃないのに、なんで伝わらないの?」と思うことが多い
いかがでしょうか?
3つ以上当てはまった方は、少し心のクセを見直すタイミングかもしれません。
でもここで大事なのは、「悪い人間だ」と自分を責めないことです。
むしろ、「気づけた」ということが、これからの大きな転機になります。
第3章:なぜ、そんなふうに言ってしまうのか? 心の奥にある“何か”を見つけよう
モラハラ的な言動の背景には、**怒りや苛立ちを生む“心の根っこ”**があります。
たとえば、
- 小さい頃、親に認められたことが少なかった
- 間違えると叱られてばかりだった
- 周囲の評価を気にして“ちゃんとした自分”でいようと努力してきた
こうした経験があると、「自分は価値のある人間だ」と思える感覚が弱くなり、
その不安から他人に厳しくなったり、コントロールしようとしたりすることがあります。
モラハラ=「支配」ではなく「防衛」かもしれない
実は、モラハラ的な態度は「相手を従わせたい」というよりも、
「自分を守りたい」という防衛本能が働いていることも多いのです。
たとえば、
- 「相手に否定される=自分の存在そのものが否定される」と感じる
- 「相手の自由=自分を置き去りにすること」と無意識に思ってしまう
- 「優しさ=甘やかすことで自分が損をする」と思い込んでいる
そうした思い込みが、「強くあらねば」「相手を抑えねば」という形になって表れることがあります。
心の奥にある“自分自身を守ろうとする声”に、まずは気づいてあげましょう。
第4章:モラハラしないために気をつけたいこと——意識で変えられる小さな習慣
「性格だから仕方ない」と思ってしまう方もいるかもしれませんが、
多くの“モラハラ的な言動”は、ちょっとした意識の変化で減らしていくことができます。
ここでは、すぐに始められる心がけをご紹介します。
1. 感情の沸点に「一拍おく」習慣
- 怒りを感じたら、すぐに反応しない
- 深呼吸を3回して、「自分はいま何に怒っているのか?」を言葉にしてみる
2. 自分の感情に「名前をつける」
- 怒っているとき、「本当は寂しかった」「無力感を感じた」など、
怒りの下にある一次感情に気づく練習をしてみましょう
3. 「伝える」と「責める」は別物
- 「なんでいつもそうなの?」ではなく、
「自分はこう感じた」と主語を自分にする「アイメッセージ」で伝える
4. 完璧主義を手放す
- 「〇〇すべき」「普通こうだ」は、自分も相手も苦しくします
- 「まあいっか」「仕方ないね」を自分に許すことから始めてみましょう
第5章:それでも、ひとりで変わるのは難しい——だからカウンセリングがあります
ここまで読んでくださったあなたは、すでに「変わりたい」と思っているはずです。
でも、「頭ではわかっているのに、つい言ってしまう」「止められない」と感じることもありますよね。
なぜ、わかってるのにできないのか?
それは、感情のクセや思考のパターンが深く根付いているからです。
これを自分ひとりで変えるのは、正直とても難しい。
だからこそ、心理カウンセリングという場が役に立ちます。
カウンセリングでできること
- 自分の思考のクセを第三者の目で整理する
- 「怒りや不安の正体」を一緒に探す
- 「変わりたいけど怖い」という気持ちにも寄り添う
カウンセリングは、病気の人が行くところではありません。
「自分を知りたい」「よりよくなりたい」と願う人が使うものです。
おわりに:あなたの“変わりたい”は、誰かを守る力にもなる
最後まで読んでくださり、本当にありがとうございます。
この記事は、「モラハラ加害者を責めるため」ではなく、
気づいて悩んでいるあなたを応援するために書きました。
人は誰でも、「誰かを傷つけてしまう」ことがあります。
でも、「傷つけたくない」と願う心があるなら、
あなたはもう加害者ではありません。
大切なのは、ここからどう変わっていくか。
私たちはその一歩を、そっと支えるお手伝いができます。
一人で抱えず、ぜひカウンセリングに頼ってくださいね。

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