学生時代のトラウマを抱えるあなたへ ― 克服と安心の一歩

1．はじめに ―「あの頃の出来事」が心に残っていませんか？

こんにちは、カウンセリングルームこころ家です。

「もう大人になったのに、学生時代の嫌な思い出が、ふとよみがえって苦しくなる…」
「何年も前のことなのに、いまだに人間関係で同じように緊張してしまう」

そんな経験はありませんか？

こころ家にご相談に来られる20〜30代の方の中には、学生時代に受けた心の傷が今もなお影響している、とお話しされる方が少なくありません。たとえば、いじめ、失敗の経験、先生や親からの厳しい言葉、人間関係の孤独…。そのときには「もう大丈夫」と思っても、心の奥に刻まれた体験は、ふとした瞬間に顔を出します。

今日は、学生時代のトラウマが与える影響と、それを少しずつ乗り越えていくためのヒントについて、一緒に考えてみたいと思います。

---

2．トラウマとは何か？ ― “記憶”だけでなく“体験の痕跡”

「トラウマ」と聞くと、特別な出来事を思い浮かべる方も多いかもしれません。けれど、実はトラウマとは“強いストレスや恐怖によって心に深く残った体験”のことを指します。

大きな事故や災害だけではなく、

• 学校で繰り返された小さなからかい
• 仲間外れにされた体験
• 厳しい叱責や失敗体験
  こうした出来事も、積み重なることで心に強い影響を残すことがあります。

つまり、トラウマは「出来事そのもの」ではなく、それによって生まれた“心の傷跡”なのです。

---

3．学生時代のトラウマが20～30代に与える影響

「過去のことなのに、なんで今も苦しいんだろう？」
そう感じる方も多いでしょう。実は、学生時代のトラウマは、大人になってからの生き方や人間関係に大きな影響を与えることがあります。

① 人間関係での不安

「嫌われたらどうしよう」「また同じことが起きたら…」と心配になり、友達や恋人との距離を縮めるのが怖くなることがあります。

② 自己肯定感の低下

「どうせ自分はダメだ」「努力しても意味がない」と感じやすくなり、挑戦する気持ちを抑えてしまうことも。

③ 身体的な反応

ふと思い出すだけで動悸がしたり、汗をかいたり、緊張で体が固まるといった“体の反応”が出ることもあります。

④ 選択の幅が狭くなる

「新しい環境に飛び込むのが怖い」「自分には無理」と思い込み、本当はやりたいことがあっても踏み出せなくなってしまうことがあります。

このように、過去の出来事が“今”の生き方を縛ってしまうことが、トラウマのやっかいなところなのです。

---

4．克服に向けてできること ― 少しずつ心をほどいていく

「じゃあ、どうすればいいの？」と思いますよね。
大切なのは、一気に解決しようとせず、少しずつ心をほどいていくことです。

① 思い出を“言葉”にしてみる

信頼できる人に、自分の体験や気持ちを話すことは大きな一歩です。「言葉にすること」で、心に閉じ込めていた重さが少し軽くなることがあります。

② 自分を責めない

「弱いからダメなんだ」と思わなくて大丈夫。トラウマは“弱さ”ではなく、“心の自然な反応”です。まずは「それだけつらい体験だったんだ」と自分を認めてあげてください。

③ 安心できる環境をつくる

無理して人に合わせるのではなく、自分がほっとできる時間や空間を持つことが回復の土台になります。

④ プロの力を借りる

一人では整理しきれない記憶や感情を、カウンセラーと一緒に丁寧に扱っていくことで、心が少しずつ落ち着きを取り戻していきます。

---

5．カウンセリングでできること ― 一緒に安全な場所をつくる

こころ家のカウンセリングでは、

• 誰にも言えなかった気持ちを安心して話せる
• トラウマに関わる「思い込み」を少しずつ手放せる
• 今の生活にあった“心の整え方”を一緒に見つけられる

そんな時間をご提供しています。

「話すだけで本当に変わるの？」と思われるかもしれません。けれど実際に、「ずっと苦しかったことを初めて人に言えた」「安心して涙を流せたことで楽になった」という声をいただいています。

---

6．まとめ ― 過去に縛られず、これからを歩むために

学生時代のトラウマは、決して“弱さ”ではなく、“それだけ頑張ってきた証”でもあります。
でも、過去に縛られて今を苦しむ必要はありません。

「そろそろ、この重さを手放したい」
そう思ったときこそ、新しい一歩を踏み出すチャンスです。

こころ家は、その一歩をやさしく支えます。
あなたの心が少しでも軽くなりますように、一緒に歩んでいきませんか？